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自慢できる特技が何もない…壇蜜さん 「いつでもこの世界から立ち去れる」

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自慢できる特技が何もない…壇蜜さん 「いつでもこの世界から立ち去れる」

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「いろんな方々からよくも悪くも評価されるのは私の中では光栄です」と語る壇蜜(だんみつ)さん=8月27日、東京都内(大橋純人撮影)  テレビ、雑誌、ネットとあらゆる媒体で、この人の顔を見ない日はないといっても過言ではない。大ブレーク中のグラビアタレントで、最近では女優としても活躍が目覚ましい壇蜜(32)。新人が次々にデビューするグラビアタレントの世界で、彼女のように三十路を過ぎてから人気が出るケースも珍しい。

 「要するに日本人が暇なんですよ。自分の代わりなんていくらでもいると思いますよ」。さらりと言い放ったが、本音はこうだ。

 「結局は私には自慢できる特技が何もない。いただく仕事も天命だと思って、抵抗せずに受け入れてきた。そしたらありがたいことに私のファンも出てきて、それが今の活動の形に結びついたということなのでしょうね」

 嫌悪感覚えるシーン

 そんな彼女が身をささげた2本目の主演映画が「甘い鞭」。「花と蛇」の石井隆監督(67)が、大石圭(52)の同名小説を原作に脚本も手がけ、過激で濃厚なエロチシズムの世界が繰り広げられている。

 17歳の高校生、岬奈緒子(間宮夕貴)は、隣の家に住む男(中野剛)に拉致され、1カ月もの間監禁され、陵辱を受けた。

 やっとの思いで抜け出すも、まるで化け物を見るかのような視線を母親から投げつけられ、さらに深く傷つく奈緒子だったが、堕胎手術にあたった女医が口にした

 「あなたは何も悪くない」との励ましが、生きる上で唯一のよりどころとなった。時は流れ、32歳となった奈緒子(壇蜜)は不妊治療の専門医となっていた。

 忌まわしい事件から命の重さに気付かされる一方、サディストが心に抱える闇からも目をそらすことができなくなった奈緒子は、夜はSMの世界へと足を踏み入れるようになる。

 監禁から抜け出したものの、変わり果てたまな娘に対し、母親が反射的に見せた表情に、冷徹でおぞましくもある人間の本質がのぞく。

 「優しく接してもらいたい時に肉親や信頼する人々から背を向けられるということは、思春期を迎えた子供にはつらいどころか、自分の否定にもつながってしまう。『生まれなければよかった』『殺されていればよかった』とか…」

 一人っ子で、両親からたくさんの愛情を注がれて育っただけに、嫌悪感すら覚えるシーンだったようだ。

 女優としては未熟

 「女優」と呼ばれることについて、「あまりに未熟。私は最初から自覚しています」と、どこまでも奥ゆかしく謙虚。だから、この作品での目標は「演技や役柄がどうとか難しいことは考えず、石井組の世界に飛び込んで、彼らに身を任せて撮影や演出に溶け込んで、なじめるように努めること」だった。

 仕事に対する欲はあまり強い方ではないという。実現したい夢を聞いてみても「ないです。ないです」と、ピシャリ。

 「だって最初は3年で芸能界を辞める予定だったんですよ。いつでもこの世界から立ち去れるように、荷物は少なくしてます。家財道具は少ないんですよ」。公開中。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:大橋純人/SANKEI EXPRESS

 ■だんみつ 1980年12月3日、秋田県生まれ。29歳の時に雑誌「週刊SPA!」でグラビアデビュー。大ブレークし多くの雑誌のグラビアを飾り、DVDもトップセールスを記録する。女優デビューは、映画初出演で主演を務めた2012年「私の奴隷になりなさい」。13年は映画で「体脂肪計タニタの社員食堂」「フィギュアなあなた」に、テレビドラマでも「半沢直樹」などに出演。

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