保険会社に連絡しようにも、どこの保険会社で加入したか忘れる場合もあるでしょう。その場合は、損害保険協会が運営する、自然災害等損保契約照会センター(0120-501331 受付時間:平日9時15分~17時)に問い合わせると、契約の有無を保険会社宛に通知し、該当する保険会社から加入者に連絡するような手はずをとることができます。
このシステムを利用できるのは、災害救助法が適用されている地域のみとなります。被災者本人、被災者の親族に限り照会を行うことができます。この手続きの場合は、保険会社から連絡が来るのが二週間程度とされているため、迅速な手続きを希望する場合は、保険会社のメモが必要です。
緊急時には保険証券を探す暇もないでしょうから、保険の情報はスマートフォンに保存しておくという方法もあります。ただし、保険証券の画像を保管する方法ですと、画像の管理方法によっては個人情報が丸見えになってしまいます。保険会社や民間の会社が提供する保険アプリなどを活用し、保険契約の内容を保存しておくといいでしょう。アプリを通じて保険証券の画像を取得すると、保険内容を読み取って、保険会社、証券番号、補償内容などをまとめてくれます。
保険金請求に必要なことは、
(1)自ら保険会社に保険金請求を行うこと
(2)被災状況の証拠写真を提出すること、となります。
避難時期が終われば、自宅の復旧作業を依頼したり、一時的に家を借りて家財を揃えたり、場合によっては家を建て替えたりと様々なお金がかかります。公助である国や自治体からの支援金を待つこともできますが、迅速な対応は難しいのが現実です。いざという時は自助である損害保険への加入が欠かせません。
また、火災保険は契約内容によっては補償の対象から外れてしまうことがあります。改めて保険の内容を確認し、水災が付帯しているか、風災などにも対応しているか、自己負担である免責金額はいくらか、など確認しておくとよいでしょう。