グローバルリーダーの育て方

「アップルが赤い」と話す子 バイリンガルは日本語も英語も中途半端になる?

龍芳乃
龍芳乃

 親戚で集まると、楽しいけど疲れる!というのはこれが原因かも知れないですね。このように、場面に合わせて使い分けることが脳を活性化するのならば、言語というスキルがアップするだけではなくて、ついでに非認知能力やその他のスキルが身につくという研究結果も納得です。

「積み上げ比較」でポジティブに

 「インターナショナルスクールに通わせたら、日本語がおろそかになりませんか?」という質問を多く受けます。心配するご家族にご紹介しているのが、言語の単純な比較ではなく「積み上げ比較」です。

 例えば、3歳のお子さん。まだまだ言語は発達段階にも関わらず、日本語だけを話すお子さん(生徒A)に比べて生徒Bは「20点足りない」のかもしれません。ただ、生徒Bは英語もできので、日本語力80点と英語力80点を足すと160点です!

親としてはここからが腕の見せ所。足りない部分をそれぞれどう補っていくべきかの戦略を立てて下さい。

 自分の子が他と比べてどうか? と思う親心は世界共通だと思います。この積み上げ比較は言語だけに限った話ではなく、他の科目やスキルについても、ぜひ採り入れていただきたい考え方です。言葉は少し遅いけど、絵の才能はすごい! 読み書きは苦手だけど、運動神経抜群!など、お子さんそれぞれ、そして成長段階によって、得意とする分野が違うのは当然です。GGインターナショナルスクールの先生は積み上げ比較で考えるようにしています。

 バイリンガルにメリットはたくさんある、という話を書かせていただきましたが、次回は英語を学ぶための「戦略」について紹介させていただきます。

龍芳乃(りゅう・よしの)
龍芳乃(りゅう・よしの) 株式会社G&G 代表取締役
日・英・中のトライリンガル。大学卒業後、PR会社、外資系コンサルティング会社を経て2013年に起業。世界で通じる「人間力」の基礎を育む「GG International School」を経営。「Art to Science」をベースに0歳から小学校高学年まで学べるプログラムを用意し、人格形成の根幹となる揺るぎない自信を育んでいる。2児の母。

【グローバルリーダーの育て方】は、100%英語環境の保育園やアフタースクールを経営する女性社長・龍芳乃さんが、子供が世界で通じる「人間力」「国際競争力」をどう養っていくべきかを説く連載コラムです。アーカイブはこちら。

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