昨年5月、我が家に第2子となる男児を迎え、家庭を取り巻く環境は一変した。乳児を育てることに関しては長女の時にひと通り経験済みだが、赤子と2歳児を同時に育てるとなると「長女の時と同じ要領で…」とはいかなくなる。とくにお姉ちゃんとなった娘の成長に伴う変化は著しく、私の中では接し方や問題が起きた時の対応で難儀することが多々あったが、たくさんの経験を糧に家族として大きく成長できた貴重な6カ月でもあった。(文・写真 大竹信生)
長男の誕生で夫婦にとって初めての経験となったのが、2人目育児によくある娘の「赤ちゃん返り」だ。「長男の授乳中に娘がおっぱいを触ろうとする」「なぜか長男の肌着を着たがる」「絶えず指しゃぶりをする」など、とにかく赤ちゃんの行動を真似したがった。授乳を邪魔された妻がピリピリしたり、肌着やおもちゃを奪われた長男が泣き始めるなど家族が振り回されることが多く、私も「赤ちゃん返りにいちいち対応するのが面倒くさい…」とイライラすることが急激に増えた。
娘の会話力がメキメキ成長
一方で、半年間で娘のコミュニケーション能力が飛躍的に向上したことも、家庭内に様々な変化をもたらした。育休を取得した当初(そのとき娘は2歳0カ月)は、単語を一つ、二つ繋げて発するだけだったのだが、それから3~4カ月の間に、「パパ、ちゃんとシマシマ(=横断歩道)の上を渡ってね」「電気を消したら絵本が読めないでしょ」などと立派な文章を話せるまでになった。娘の目を見張る上達の早さには私たち夫婦も幾度となく驚かされた。