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肥満は感染症の危険因子 免疫機能低下でインフル悪化、肺炎など重篤症状も

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肥満は感染症の危険因子 免疫機能低下でインフル悪化、肺炎など重篤症状も

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 術後の炎症悪化

 最近の国内外の論文で、肥満がさまざまな感染症発症のリスク要因になる他、炎症を悪化させたり、がんの原因になったりしていることが報告されている。

 2009(平成21)年に世界的に大流行した新型インフルエンザでは、死亡者や重症者に占める肥満の人の割合が高かったとする論文が昨年、発表された。肥満による免疫機能の低下が原因でインフルエンザに対する防御力が落ちたことが考えられるという。

 また、別の論文では、内臓脂肪蓄積型の肥満の人が大腸がんの術後、肺炎になったり、傷が化膿(かのう)しやすくなったりすることが報告されている。人工関節を入れる手術の後、関節に炎症が起きやすくなることも分かった。

 内臓脂肪蓄積型の肥満の人は、脂肪細胞が肥大化して脂肪組織内で炎症を起こし、感染症を悪化させる可能性があるという。

 海外の研究では、がんを引き起こすリスク要因となっていることも指摘されている。

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  • 佐藤和人学長

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