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就活の面接シーズン到来 “相手目線”を忘れずに

ニュースカテゴリ:暮らしの仕事・キャリア

就活の面接シーズン到来 “相手目線”を忘れずに

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土田浩子さん  5月に入り、就職活動の面接のシーズンが本格化してきました。今回は面接が進むにつれて、学生の皆さんから多く頂く質問にお答えします。

 --面接では緊張してしまって上手く話せません。どうすれば良いでしょうか。

 面接は誰しも緊張するものです。緊張すると、早口になってしまい、自分が何を言っているのか分からなくなってしまうという声もよく聞きます。また、早口になっていることに気付いていない方もいます。まずは意識して「ゆっくり話すこと」を心掛けてみてください。そうすると、頭で考えていることと話す速度が追いついて、落ち着いて話せるようになります。ゆっくり落ち着いて話し、自分が準備してきたことをしっかりと相手に伝えましょう。また、面接ではきれいにスラスラと答えられたからといって、それが評価されるとは限りません。自分では「上手くいった」と思っていても、そうでなかったり、逆のケースもあります。改めて面接はコミュニケーションの場ということを認識し、面接担当者とのやり取りを通して、自分のやりたいことや働きたい会社を見極める場ととらえてみると気分も落ち着きます。

 --圧迫面接を受けました。そんな時、どう対応すれば良いのでしょうか。

 面接担当者は、面接の場を通してみなさんを良く知り、将来の可能性を見るために、質問を深く掘り下げてくることがあります。学生のみなさんは社会人と接する機会が少ないこともあり、みなさんの回答に対して「なぜ?」と問う質問や答えにくい質問が続くと、それを「圧迫面接」ととらえてしまうケースもあります。面接担当者の中には、話しやすい親しみやすい雰囲気を作ってくれる方もいれば、そうでない場合もあります。そうした年齢や立場も違う、様々な方とコミュニケーションを取ることは、これから社会人になっても求められることです。心掛けると良いのは、雰囲気に飲み込まれないようにすることです。相手を「恐い」と思って萎縮するのではなく、堂々と対等な立場として意見を伝えていきましょう。逆に、答えづらかった部分は自分の弱点でもあります。「どう答えたら良かったのかな」と考え、復習して、次に活かすようにしましょう。

 --第一希望の会社に落ちてしまいました。どうすればいいのか分かりません。

 志望度が高ければ高いほど、落ち込む気持ちは良く分かります。ただ、第一希望の会社に落ちてしまい、無気力になって、就職活動を諦めてしまうことはしないでください。人気就職ランキングで上位を占めるような大手企業といわれる会社は、国内の企業数386万社のうち、わずか0・3%しかありません。みなさんの能力を活かせる会社、自分に合った会社は必ずあります。改めて自分のやりたいことを考えた上で、企業規模にとらわれすぎずに、その企業が行っている事業の将来性や、自分の能力を発揮できそうな環境かどうかを考え、選択肢の幅を広げていきましょう。就職活動は、結果に一喜一憂しすぎずに、根気良く続けることが大切です。まだまだこれから5月、6月が就職活動のピークのため、分からないことがあれば、周りの先輩や専門家に相談しながら、あきらめずに続けていって下さい。

 【プロフィル】土田浩子(つちだ・ひろこ) 平成15(2003)年パソナ入社。22年より新卒未就職者の就労を支援する「パソナフレッシュキャリア社員制度プロジェクト事務局」のチーム長として、教育・研修制度を企画・運営している。

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