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「数百万円で売却、ギャンブルで使用」ベネッセ流出 発覚直前まで複写

ニュースカテゴリ:社会の事件・不祥事

「数百万円で売却、ギャンブルで使用」ベネッセ流出 発覚直前まで複写

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 通信教育大手「ベネッセコーポレーション」から顧客情報が大量に流出した問題で、顧客情報のデータベース(DB)を管理する下請け業者の派遣社員でシステムエンジニア(SE)の男が、警視庁生活経済課の任意の事情聴取に対し、「名簿業者に自分から買い取りを持ちかけ、数百万円で売った。ギャンブルで使った」と供述していることが15日、捜査関係者への取材で分かった。

 6月下旬の発覚直前まで、顧客情報のコピーと転売を繰り返していたことも判明した。生活経済課はSEによる単独犯行との見方を強め、不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で近く逮捕する。

 捜査関係者によると、DBのアクセス履歴や売却先の名簿業者の記録などから、SEは問題発覚直前まで複数回にわたって顧客情報をコピーし、何度も転売していた。

 SEは時期を置いて何度もコピーすることで、刻々と更新されている顧客情報も取得し、重複分を除いて名簿業者に販売していたとみられる。売却先の業者は任意の事情聴取に「SEと面識はなく、不正に入手したものとは知らなかった」と供述しているという。

 ベネッセによると、流出した顧客情報は最大約2070万件で、このうち約760万件の流出が確認されている。

 経済産業省は15日、学習塾や通信販売の業界団体「全国学習塾協会」「全国学習塾協同組合」「日本通信販売協会」に対し、個人情報保護法の順守を徹底するよう要請した。また、ベネッセホールディングスは15日、顧客情報流出問題の原因究明や改善策の提言を目的とした調査委員会を発足させたと発表した。

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