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その名も「シンゲンランド」 武田信玄の地元・山梨の観光地をつなぐMaaS事業

SankeiBiz編集部
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 県知事「観光課題を解消する切り札に」

 この他、紅葉が人気の昇仙峡エリアでは、車椅子型の観光モビリティ「PiiMo」(ピーモ)を稼働させた。複数の車両が行列になって走るシステムで、後方車両のレーザーセンサーが前方車両の反射板の位置を自動追従する。先頭車両にはスタッフが乗るため、乗客による操作は一切不要。屋外観光地での公道走行は国内初といい、これまで空港、駅などで実証実験を積み重ねてきた。

 走行ルートとなる渓谷沿いの道はかつて道産子馬の観光遊覧馬車「トテ馬車」が走行していたという。トテ馬車がなくなった2017年以来、客足が途絶えていたこの道に再び観光客を呼び戻したいとの思いから、時速4キロという馬車と同等のスピードで走行するPiiMoの導入を決めた。天神森市営駐車場と羅漢寺橋の間の約4キロを、スタッフによる観光ガイドを聞きながら片道1時間程度かけて走行する。

 同日、昇仙峡で開催された「出発式」に出席し、PiiMoに試乗した長崎知事は「景色もゆっくり堪能でき、テーマパークのアトラクションのようで楽しい。これなら子供からお年寄りまで誰でも楽しめる」とPRした。PiiMoの乗車はシンゲンパスの対象外。1組4人まで乗車可能で、予約不要の先着順。現地で別途1人1000円の料金が必要となる。

 実証事業は3日からの土日祝日限定で、計10日間を予定している。検証結果を踏まえ、来年度に向けて実用化を目指す方針だ。やまなし観光MaaS推進協議会の雨宮正英会長は「意気込みとしては、これは実用化実験。来年度からの常設化を目指すともに、この観光MaaSを県内の他のエリアにも展開したい」と意欲を語った。

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