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スエズ座礁で渦中の「今治」は世界4大海事集積地 香港・ギリシャ・北欧と比肩

 打開策の一つとして平成17年、「今治地域造船技術センター」が発足。人材育成のため約50社が会社の垣根を越えて技能者を無償で講師として派遣し、研修を行って1千人以上を現場へ送り出している。

 海事産業全体の連携を深める動きは全国へと拡大しており、昨年12月には、今治市長を代表世話人として「海事産業の未来を共創する全国市区町村長の会」が発足。32団体が参加し、国へ支援の働きかけなどを連携して行っていくという。

 国際海事展も開催

 5月20~22日には、同市内で7回目となる国際海事展「バリシップ今治」が開催される予定。最新の製品発表会、技術セミナーなどがメインのビジネストレードショー(見本市)だが、市では市民や子供も参加して、海事産業に関心を持てるようにしたいと、会場の見学会などを予定している。昨年秋のプレイベントでは、海上自衛隊多用途支援艦「げんかい」、国立弓削(ゆげ)商船高専練習船「弓削丸」が今治港に寄港。子供たちが艦内を見学した。

 同市商工振興課の渡邊赴仁(たけひと)・海事都市推進室長は「人材不足は(業界の)共通の悩み。市としても人材育成を視野に、特に子供向けに海事産業を知ってもらう取り組みに力を入れている」と話す。コロナ禍の予防対策を講じなければならず、バリシップ今治の出展企業は前回の約350社から約250社に減少。参加者も予約制をとり、前回を大幅に下回る3千人程度を見込んでいる。

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