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パナソニック、ハイレゾで「テクニクス」拡充 ソニーと市場拡大牽引へ

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パナソニック、ハイレゾで「テクニクス」拡充 ソニーと市場拡大牽引へ

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パナソニックが家電見本市に出展した「テクニクス」のブースには人だかりがしていた=米ラスベガス(高橋寛次撮影)  パナソニックは9日、CDよりも高音質な音源「ハイレゾ」に対応する高級オーディオブランドとして今年、5年ぶりに復活させる「テクニクス」ブランドの商品群を2015年度にも拡充する方針を明らかにした。開催中の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」に合わせて、ソニーもハイレゾ対応のウォークマンなどを発表。両社の新商品投入がハイレゾ市場の拡大を牽引(けんいん)しそうだ。

 パナソニックは10年にテクニクスを廃止。しかし社内外からの要望が強かったほか、ハイレゾの商機が広がり始めたことを受け、誕生から50周年の今年、復活させることにした。欧州で今月、日本で2月、米国では4月に商品を発売する予定。まず投入するのは、500万円超と50万円超の2シリーズで、いずれもアンプとスピーカー2つ、プレーヤーのセット。「ブランドの伝統を大切にしながら、デジタルの最新技術をふんだんに取り込んだ」(テクニクス事業推進室の小川理子室長)という。

 15年度内に拡充する商品については、需要動向などをみて検討を進める。ハイレゾの普及に向け、若い世代の取り込みが重要との認識があり、50万円超のシリーズより低い価格帯のセットを投入する可能性が高い。

 一方、ソニーは昨秋、ウォークマン「Aシリーズ」を2万5000円前後からと、ハイレゾ再生機としては価格を抑えて発売。人気となり、販売目標を当初の1.5倍に上方修正した。ビデオ&サウンド事業本部長の高木一郎氏は、フジサンケイビジネスアイなどの取材に対し、「これで一気に普及が進んだ」と振り返った。10月以降、同社のオーディオ製品のハイレゾ比率は約30%に高まっており、当面は50%を目指すという。

 ソニーはCESで、ハイレゾ対応ウォークマンの最上位機種を発表した。ヘッドホンやワイヤレススピーカー、ホームシアターシステムなどを含め、ハイレゾ対応商品だけで10商品を投入する力の入れようだ。(ラスベガス 高橋寛次)

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