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「グランツリー武蔵小杉」でイトーヨーカ堂とそごう・西武が挑む新業態とは?

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「グランツリー武蔵小杉」でイトーヨーカ堂とそごう・西武が挑む新業態とは?

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「グランツリー武蔵小杉」の外観イメージ  セブン&アイ・ホールディングスが10日概要を発表した、大型商業施設「グランツリー武蔵小杉」では、セブン&アイとしての従来とは大きく異なる店づくりに挑戦している。核テナントはイトーヨーカドーで、他のグループ店舗がテナントとして入居、と言えば従来型ショッピングセンターが思い浮かぶが、従来とは大きく異なる店づくりに挑戦した。

 11月22日オープンの「グランツリー武蔵小杉」は、地上4階、地下2階建てで、売り場面積は約3万7千平方メートル。ここに160のテナントが入るが、うち12店舗がセブン&アイのグループ店舗。核テナントとなるイトーヨーカドーのほか、そごう・西武、タワーレコード、フランフランなども出店するが、いずれも新業態店として意識する。

 イトーヨーカドーは1階の食品売り場や3・4階の衣料品売り場、雑貨売り場を出店するが、通常の大型スーパーとも小型食品スーパーとも違う新しい店づくりをめざす。食品売り場は専門知識が豊富なスタッフを配した対面コーナーを多数配置。「デリバイキング」や「鶏専門コーナー」なども設置し、食材の種類や売り方を工夫する。

 衣料品や身の回り品はプライベートブランド(PB)を前面に打ち出し、外部テナントのようなショップ形式で配置する。レディス、メンズ、ファミリー向けなどを配置する。

 一方、そごう・西武は今回初めて両方の名前を冠する小型店「西武・そごう 武蔵小杉ショップ」を出店する。30代の既婚子育て女性をイメージターゲットにして、衣料品や身の回り品、家具やインテリアなどを配置し販売する。さらに新しい趣向として、そごう横浜店と西武渋谷店のライブ中継を見ながら、品物を取り寄せて買える新しい買い物方法も導入する。

 このほか「セブン美のガーデン」「タワーレコード」「フランフラン」「LOFT」「アカチャンホンポ」なども新業態を意識した新しい店づくりに挑む。

 流通業界ではセブン&アイが収益面で独走するが、ことスーパーと百貨店の大型店では、苦戦が続いている。「時代に合わないのでは」とまで言われる大型店だが、特にイトーヨーカドーとそごう・西武は「グランツリー武蔵小杉」での新業態挑戦が大きな試金石となる。

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