イオンが３日発表した決算は、ダイエーの連結対象化などで、売上高に当たる営業収益増収を確保した。しかし、本業のもうけを示す営業利益は４割減、最終利益は９割減だった。

　足を引っ張ったのは主力の総合スーパーで、同事業の営業損益は１３１億円の赤字（前年同期は１１０億円の黒字）。消費税増税後の消費回復のもたつきや、夏場に入ってからの天候不順が響いた。

　発表会見に臨んだ岡田元也社長は、今後は建設コストの高騰も踏まえ、今後、商業施設「イオンモール」の出店を抑えるなど、投資計画を見直す考えを示した。

　一方、２日に決算を発表したセブン＆アイは、営業利益、最終利益ともに、中間決算としては２年連続で過去最高となった。スーパーストア事業の営業利益は２２．２％減の９１億円だったが、主力のコンビニエンスストアの営業利益は６．３％増の１３６８億円で、業績を押し上げた。

　積極出店に加え、利幅の大きいプライベートブランド（ＰＢ、自主企画）を大きくリニューアルしたことなどが奏功した。

　流通大手２社の２０１４年８月中間連結決算

　　　　　　　　　　　売上高　　　　　営業利益　　　　最終利益

　イオン　　　　　　３兆４３１５　　　　４３３　　　　　２０

　　　　　　　　　　（１５．１）　（▲４１．２）　　（▲９１．４）

　セブン＆アイＨＤ　　３兆４４　　　　１６７２　　　　８３９

　　　　　　　　　　（　７．０）　（　　１．６）　　（　　０．７）

　※単位：億円。カッコ内は前年同期比増減率％、▲はマイナス