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町工場「脱下請け化」 下町ボブスレーの経営者ら「エヌバイク」開発

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町工場「脱下請け化」 下町ボブスレーの経営者ら「エヌバイク」開発

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 横田社長は父が半世紀前に大田区で創業した京浜精密製作所の2代目だ。半導体製造装置用の部品を生産していた同社は、2008年秋のリーマン・ショック後、それまで月に3000万~4000万円だった売上高が3万円に落ち込み、会社を閉じた。

 ただ、同社の一部門だったナイトペイジャーは評価が高く、同ブランド名で再出発した。その際出資したのが精密部品加工「マテリアル」の細貝淳一社長。下町ボブスレープロジェクトのリーダーだ。

 大田区の工場は従業員1~9人の工場が全体の約8割を占める。ピークの1983年には工場の数が9000を超えていたが、その後は取引先の大手メーカーの業績悪化に伴い廃業が相次ぎ、現在は3000台に落ち込んだ。苦境の中で100を超える中小企業が参画した下町ボブスレーは、脱下請けに向け勇気を与えた。

 細貝氏を支えてきた横田社長も刺激を受け、今回のエヌバイクプロジェクト実施に踏み切った。開発には溶接や表面処理メーカーなど10社がかかわる。

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