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ヤクルトとJAXAが宇宙で乳酸菌の効果検証

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ヤクルトとJAXAが宇宙で乳酸菌の効果検証

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宇宙での乳酸菌研究で合意したヤクルト本社の根岸孝成社長(左)と宇宙航空研究開発機構の長谷川義幸・有人宇宙ミッション本部長=19日、東京都千代田区(平尾孝撮影)  ヤクルト本社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は19日、宇宙空間で乳酸菌を継続摂取した際の人体への効果を、共同で研究することで合意したと発表した。国際宇宙ステーションを利用し、2014年から20年までの7年間の長期研究とする。

 今回の研究は、腸内環境を改善するなど、人体に有益な微生物である「プロバイオティクス」の免疫効果などの影響を検証する。宇宙空間では重力が小さいことや宇宙放射線などの影響で、人体の免疫機能や骨密度の低下、筋萎縮などのリスクがあるが、乳酸菌の免疫機能が有効であるかを調べる。

 研究では国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士に「ヤクルト」の主な乳酸菌である「ラクトバチルス カゼイ シロタ株」を定期的に摂取させる。その後、唾液や血液サンプルを地上に持ち帰り、腸内の状況や免疫機能を解析する。

 この結果を生かして、宇宙飛行士の健康管理や、将来の火星探査や宇宙旅行の際の宇宙食品の開発などにつなげる。ヤクルトでは「研究成果を地上での食品への応用」(根岸孝成社長)も検討する。

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