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ひっそり消える「幻の貨物新幹線」の残骸 半世紀残った“謎の高架橋”

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ひっそり消える「幻の貨物新幹線」の残骸 半世紀残った“謎の高架橋”

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 大阪府摂津市の東海道新幹線をまたぐ“謎の高架橋”をご存じだろうか。巨大なコンクリート製の構造物は、半世紀前に建設された「幻の貨物新幹線」の残骸だ。

 かつて東海道新幹線に高速貨物列車を走らせる計画があったことを示す貴重な「遺構」だが、JR東海は高架橋をすべて撤去する方針を固めた。実現していれば、物流の歴史が変わっていたかもしれない壮大な計画。その名残をとどめる遺構は、列車が通ることのないままひっそりと姿を消す。

 「言われるまで気づかなかった。建設途中にも見えるが、長年あのまま放置されているよ。無駄だね」

 新幹線の鳥飼車両基地(摂津市)に近い住宅街。近所の久保強志さん(74)が遺構を見上げた。貨物新幹線の遺構であることを示す記念碑などはなく、地元住民は誰も気にも留めてこなかったという。

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  • ひっそりと姿を消すことになった「幻の貨物新幹線」の高架橋=大阪府摂津市(大竹直樹撮影)
  • ひっそりと姿を消すことになった「幻の貨物新幹線」の高架橋=大阪府摂津市(大竹直樹撮影)

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