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ドコモ「ツートップ」戦略奏功 5月純増数9万件に押し上げ
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携帯電話3社の月別契約純増減数 携帯電話大手3社が7日発表した5月の契約件数は、新規契約から解約を引いた純増数でNTTドコモが9万1800件となり、前月実績(1300件)に比べ大幅に増加した。
スマートフォン(高機能携帯電話)の夏モデルの販売好調が押し上げ要因。なかでも、ドコモが一押しとするソニー製の「エクスぺリアA」と韓国サムスン電子製の「ギャラクシーS4」の2機種を実質値下げ販売するツートップ戦略が奏功した。2機種の販売開始から1週間の販売は、同社がこれまで販売したスマホの中で最多という。
ソフトバンクモバイルは29万8000件と17カ月連続のトップとなった。米アップルの人気スマホ「iPhone(アイフォーン)」の販売が貢献した。
また、基地局の増設などで足もとの通信接続率がライバルを上回っている点をテレビCMなどで大々的にアピールした戦略も顧客獲得につながったもようだ。
KDDI(au)の純増数は22万7000件で、前月実績(20万9500件)を上回った。光ファイバーなどの固定電話回線に加入すればスマホの通信料金を割り引く「auスマートバリュー」が好調だったほか、販促キャンペーンなども寄与した。
4月以降、通信障害が続発したため、顧客流出が懸念されている。しかし、前月実績を上回っており、現在のところユーザー離れの目立った動きは出ていないようだ。
通信会社の変更後も同じ電話番号が使える「番号持ち運び制度(MNP)」では、KDDIが8万1600件の転入超過で20カ月連続のトップ。純増数と同様に、前月実績(7万4400件の転入超過)を上回った。ソフトバンクも5万2300件の転入超過だった。
一方、ドコモは13万5800件の転出超過だった。