海外情勢

中国、急成長に陰り アメリカとの貿易戦争や所得格差など難題山積 (2/2ページ)

 ここ数年、習指導部は投資依存型から消費主導型の経済へ転換を進めるなど、中国経済の構造改革で成長維持をもくろんだ。

 しかし、その計算に誤差を生じさせたのがトランプ米政権との貿易戦争だ。報復関税の応酬によって消費者心理は冷え込み、個人消費や株価は低迷傾向が続く。さらなる景気失速を防ぐため、中国政府は抑制していたインフラ投資を拡大させるなど、構造改革は後退気味だ。

 一方、所得格差拡大や環境問題といった過去の高成長路線のひずみが中国社会に生じている。習指導部は経済成長の維持とともに、国民生活に直結する課題への対処も迫られている。

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