北担当のジョセフ・ユン米特使辞任 「テロ支援国家」再指定に不満か 米政府で対話機運低下も (1/2ページ)

ジョセフ・ユン氏
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 日本政府は米国務省のジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表の辞任について、表向き「外国政府の内部のことについてコメントは控えたい」(菅義偉官房長官)と静観の構えだ。ただ、ユン氏は北朝鮮との対話を模索する姿勢が際立っていただけに、米国の対北政策に影響もあるとみて分析を進めている。

 2月26日に辞任の方針が明らかになったユン氏は、日本外務省の知人に次のようにメールを送った。

 「個人的な事情で辞めることになった」

 具体的な辞任理由は記されていなかったが、日米外交筋は「ユン氏は米政権で最も北との対話重視のニュアンスを出していた」と語る。北朝鮮への挑発を繰り返すトランプ大統領に不満があったとみられている。