ダイアナ妃、来日前にはしを使えないこと心配 「バッグにナイフとフォーク」とジョークも

京都市の二条城で、プレゼントされた振り袖に手を通すダイアナ妃=1986年5月9日(外務省提供)
京都市の二条城で、プレゼントされた振り袖に手を通すダイアナ妃=1986年5月9日(外務省提供)【拡大】

  • 皇太子さまと修学院離宮を見学したチャールズ皇太子とダイアナ妃=1986年5月9日、京都市(外務省提供)
  • 大相撲を観戦後、小錦関(右端)や大乃国関(左から2人目)と話すチャールズ皇太子とダイアナ妃=1986年5月11日、東京・両国国技館(外務省提供)

 外務省が20日に公開した外交文書には、英国のダイアナ皇太子妃にとって初めてとなる1986年5月の来日時、日本政府側が撮影した写真資料が含まれている。日本で巻き起こった「ダイアナ・フィーバー」に関し、当時の駐英大使は「関心の高まりは熱狂的だった」と感想を記した。

 秘密公電によると、訪日は夫妻の意向で実現。チャールズ皇太子は、国会で演説。その後、駐英大使に繰り返し「自分にとって大きな名誉だ」と話した。ダイアナ妃が来日前、はしがうまく使えないことを心配し、日本の外務省関係者に「バッグにナイフとフォークを忍ばせて行こうかと思っている」と冗談を言ったことも書かれている。

 夫妻は5月8日に日本に到着後、浩宮さま(現在の皇太子さま)の案内で京都市の修学院離宮を見学。二条城では、ダイアナ妃がプレゼントされた振り袖に手を通すなど観光を楽しんだ。東京ではダイアナ妃が希望した大相撲を観戦したり、約9万人が集まる中、オープンカーでパレードしたりし、13日まで滞在した。