中国の新興企業「享睡空間」が作った昼寝専用のカプセルホテルで入室を待つ女性。IT関連の専門職をターゲットにしている。中国には昼寝の習慣があるほか、ホワイトカラーの過重労働が深刻な問題となっており、拡大を続ける「シェアリング・エコノミー」の一種として注目を集めているようだ(ロイター)【拡大】
一方で昼寝が長すぎると休息の効果が得られないと指摘したほか、寝る姿勢も大切だとして「帰宅して昼休みをとれないならば、オフィス内のソファでくつろぎ、リラックスした状態で寝た方がいいだろう」と呼びかけている。
一方、中国では過重労働が深刻になっていることも見逃せない。中国中央人民放送(電子版)は2012年10月、国内で毎年60万人が過労死していると明らかにした上で、中国は「日本以上の過労死大国になった」と伝えている。
睡眠不足に追い込まれる中国のホワイトカラーにとって、昼寝専用のカプセルホテルが受け入れられる素地はあるのだ。
バスケットボールもシェア、傘は…
もう一つ、昼寝専用のカプセルホテルがビジネスとして成立する背景にあるのが「シェアリング・エコノミー」の拡大だ。
シェアリング・エコノミーは、情報通信技術を活用し、主に遊休資産の貸し借りを仲介するサービスのことをいう。貸主は使用しないときにも収入を見込め、借主は所有せずに利用できるというメリットがある。
代表的なところでは、住宅やマンションなどの空き部屋を民泊として仲介する米エアビーアンドビー(Airbnb)や配車大手の米ウーバー(Uber)・テクノロジーズなどが挙げられる。