【激震・朴政権】特別検察官は政権最大の疑惑「サムスン癒着」に照準、狙いは朴槿恵大統領 (1/2ページ)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と親友の崔順実(チェ・スンシル)被告の疑惑を捜査する「特別検察官」(特検)が12日、取り調べに踏み切った李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が率いるサムスングループは、崔被告母娘の最大のスポンサーだった。特検は、朴氏と李氏が面談した直後から加速した支援の動きに着目、朴大統領の「犯罪」の立証に照準を合わせているもようだ。

 「誰かに便宜を図る考えは爪の先ほどもなかった」

 朴氏は元日早々、記者団との懇談会で、サムスン傘下の企業合併に便宜を図ったとの疑惑をこう強く否定した。寄せ付けなかった記者を招いてまで「潔白」を訴えたのは、この疑惑が“致命傷”になりかねないと自覚していたからだろう。

 特検が昨年12月の本格捜査開始初日に実行したのも、賛成に回ることで合併を成立させた国民年金公団への家宅捜索だった。賛成の背景に朴政権の圧力があったとみられるが、検察の捜査でも解明できなかった政権最大の疑惑だ。

 李氏が父、李健煕(イ・ゴニ)会長から経営権を引き継ぐ上で合併は不可欠とされたが、外資系株主の反対で難航。公団の賛成は李氏にとって救いの手となった。