【ニューヨーク=上塚真由】トランプ次期米大統領は11日午前(日本時間12日未明)、米ニューヨークのトランプタワーで記者会見を行い、米国の自動車企業などが相次いで米国内で生産を強化する方針を打ち出していることを受け、「素晴らしいニュース」だと述べた上で、「私は最も多くの雇用を創出する大統領になる」と述べた。
トランプ氏が会見を開いたのは昨年11月の大統領選で勝利して以来、初めて。
会見ではまず、ロシアがトランプ氏の打撃になり得る私生活などに関する情報をつかんでいる-と米国内で報道された問題に触れ、「恐らく情報機関が流した」と、不快感を示した。
また、米大統領選期間中、ロシアが民主党陣営などに対するサイバー攻撃を行ったとされる問題について、「ロシアが背後にいると思う」と述べ、米情報機関の分析を認めた。ただ、自らについては「ロシアとは一切、取引していない」と主張。さらに、大統領職と自らのビジネスをめぐり、「利益相反はない」との考えを示した。
トランプ氏は20日に行われる就任式について、「素晴らしいものになる」と強調した。
トランプタワーの記者会見場は200人以上の記者やカメラマンが詰めかけ、各国メディアの関心の高さを示した。
トランプ氏は昨年12月、大統領就任後の事業の扱いについて記者会見を開くとしていたが、直前になって延期していた。