トランプ氏、女性票が急落 蔑視発言、共和党内でも候補差し替え論 (2/2ページ)

 ロイター通信によると、これまでに共和党のライアン下院議長やマケイン上院軍事委員長ら60人以上の同党の公職者や経験者がトランプ氏を批判。20人以上が撤退を求めた。米メディアは同党全国委員会がトランプ氏への支援を中止する可能性に触れている。

 党内でトランプ氏批判が拡大しているのは、大統領選と同時実施の知事選や議会選に影響するからだ。米キニピアック大学の最新の世論調査によると、女性からの支持はクリントン氏53%対トランプ氏33%。同氏を支持することは女性票を失うことにつながる。

 ペンス・インディアナ州知事が副大統領候補討論会でトランプ氏以上に落ち着いた受け答えで「大統領らしさ」を見せたことも「差し替え論」を後押しする。

 一部の州では期日前投票が始まっており、候補の差し替えは困難とみられる。また、熱狂的なトランプ氏支持者の共和党離れはクリントン氏を後押しする。

 ただ、今回の発言で「既成政治家が言えなかったことを言う」というトランプ氏への評価は見直しを迫られており、第2回討論会での言動によっては差し替え論が加速しそうだ。