国土交通省の有識者会議は27日、2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、マラソンや競歩のコースとなる公道に、一般の道路よりも路面温度の上昇を抑えられる特殊な舗装を導入する提言案を大筋で了承した。競技に採用されるコースが決定され次第、順次舗装工事を進める。
提言案では、路面温度を抑制する効果のある道路舗装のうち「散水や降雨によらずとも安定した効果が持続する」として、太陽光の赤外線を反射することで温度上昇を抑える「遮熱性舗装」を積極的に採用するとした。
国交省が東京都渋谷区の国道で8月、マラソン元五輪代表の瀬古利彦さんらによる試走会を実施したところ、一般的な舗装道路と比べて温度が約5~7度低かった。
また散水が可能な区域では、散水により効果が発揮される道路舗装の採用も検討するほか、道路緑化の実施やドライミスト設置など、関係機関が連携して暑さ対策を実施するとした。