債券市場の機能度、最低水準に 英EU離脱決定後に取引薄く

 日銀が1日公表した8月の債券市場サーベイによると、債券市場が円滑に取引されているかを示す「機能度判断指数(DI)」はマイナス46と、前回5月調査のマイナス33から13ポイント悪化した。昨年2月の調査開始以来、過去最低の水準に沈んだ。

 6月の英国の欧州連合(EU)離脱決定後に金利が大きく変動し、取引が薄くなったことが影響した。3カ月前と比べ、市場の機能度が「低下した」と回答した比率は31%、「さほど改善していない」は69%をそれぞれ占めた。

 2016年度末の新発10年物国債の利回り見通し平均値はマイナス0.09%と前回調査から0.03ポイント上昇。17年度末は0.01%、19年度末は0.14%で、緩やかな上昇を見込んでいる。

 調査は8月8~17日に実施し、銀行や証券会社など39の金融機関が回答した。