インドネシアで日本製の中古鉄道車両が活躍している。先月末、首都ジャカルタを中心に鉄道事業を運営するジャカルタ首都圏鉄道会社(KCJ)が東京地下鉄(東京メトロ)から中古車両30両を調達した。乗客増に対応する輸送能力の向上が目的で、調整と同国運輸省の認可を経て、9月から現場に投入される。現地紙ジャカルタ・ポストが報じた。
KCJによると、日本製中古車両の1両当たりの調達費用は、運搬費を含めて10億ルピア(約790万円)で、国営鉄道メーカーの新造車両1両当たりの導入費110億ルピアに比べて11分の1とコストを大幅に抑えられる。今年は東京メトロから合計60両を調達予定で、残り30両も10月までにインドネシアに到着するという。
KCJは、ジャカルタと西ジャワ州のデポック、ボゴール、ブカシ、バンテン州のタンゲランで総延長170キロ(56駅)の路線を運営しており、現在の運行車両数は約800両。1日当たりの乗客数は85万人で、2018年末までに同120万人に引き上げる目標を立てている。