円高は日本の輸出企業の採算悪化につながり、株価にも逆風となる。主要企業は今期の想定為替レートを1ドル=110円前後に設定しているところが多く、足元の水準はこれよりも円高に振れている。大和証券の石黒英之シニアストラテジストは、今年の最高値の1ドル=105円55銭を防衛できるかが注目点になると指摘。「これを突破して最高値を更新すれば、日経平均株価が1万6千円を割り込む可能性もある」と予測する。平均株価は3日終値が1万6642円23銭だった。
今月は米国や日本で金融政策を決める会合が中旬に相次ぐほか、23日には英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を控えており、金融市場を大きく動かすイベントがめじろ押しで、予断を許さない状況が続きそうだ。