3日のニューヨーク外国為替市場で円相場は対ドルで急騰し、一時1ドル=106円半ばをつけ、約1カ月ぶりの高値水準だった。改善してきた米国の雇用情勢が急減速し、米国の追加利上げ観測が後退したため、ドル売りに歯止めがかからず、1ドル=108円台後半だった前日から大きく円高に振れた。
円相場は5月上旬、日銀による追加金融緩和の見送りをきっかけに一時105円台まで円高が進んだ。一段と円高が進行すれば、日本政府の為替介入への警戒感が強まりそうだ。
3日のニューヨーク市場では、この日発表された米雇用統計で、非農業部門の就業者数の増加ペースが急減速したことが驚きをもって受け止められた。米景気の先行き不安が強まり、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げが遠のくとの見方から円が買われた。(共同)