2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の現在の建設計画では、聖火台を競技場の上部などには設置できない可能性があることが3日、複数の関係者の話で分かった。スタンドは木材が使われる屋根で覆われる構造となっており、消防法上、問題となる懸念があるという。
現在の計画は建築家の隈研吾氏らのグループが手掛け、既に設計が始まっている。大会組織委員会は同日夜に政府、東京都など関係組織のトップで構成する調整会議を開き、対応を協議する。
夏季大会では聖火台は通常、競技場内にあり、1964年東京五輪では旧国立競技場のスタンド上部に設置された。開会式の目玉の演出となる20年大会の聖火の点火方法は、組織委が大会に向けて検討するが、その選択肢が制限される可能性もある。
政府関係者は「事業主体の日本スポーツ振興センター、政府、組織委など関係機関の意思疎通が悪かったことが原因」と述べた。