2016.1.4 17:17
日銀の黒田総裁【拡大】
日銀の黒田東彦総裁は4日、東京都内で開かれた生命保険協会の賀詞交歓会であいさつし、2%の物価上昇目標の達成に向けて、「必要と判断すれば、さらに思い切った対応を取る用意がある」と追加の金融緩和も辞さない姿勢を強調した。
国債を買って市場に大量のお金を流す日銀の大規模緩和による超低金利が続く。このため、生保業界は利回りの低い日本国債の運用を抑制し、米国債を中心とする外債での運用を増やしている。
黒田総裁は「『できることは何でもやり、2%の目標は必ず実現します』と申し上げると皆さんは運用のことを考えて顔が曇るが、そのことを前提にぜひ運用面で知恵を絞ってもらいたい」と呼びかけた。
大手生保幹部は「追加緩和は意外と近いかもしれない。金利がさらに下がっても『日銀を恨まないでね』というメッセージかも」と身構えていた。