家計調査や消費者物価指数などに弱さがみられた1月の主要経済指標だが、足元の消費の実態は決して悪くないようだ。
27日夜、東京・日本橋の老舗百貨店「高島屋」の1階の婦人服、地下の食料品フロアは人でごった返していた。
「売り上げは昨年4月の消費税増税前の駆け込み需要があった前年並み。外国人、富裕層を中心に消費は上向いている」。日本橋店の中島真史営業企画担当部長はこう話す。宝飾品に加え、海外有名ブランドの高級衣料品の売れ行きが堅調という。
大きく牽引(けんいん)したのは、中国の春節休暇(2月18~24日)で訪れた中国人の「爆買い(大量購入)」。宝飾品以外でも、昨年10月から免税品の対象を食品、飲料、薬品、化粧品などに拡大させた政策の後押しもあり、消耗品の需要も伸びている。春節後も来店客は堅調に推移、販売現場は先行きに明るい兆しを持ち始めているという。