【アジアの目】インドネシア、麻薬撲滅へ強い意志 (2/3ページ)

2015.2.26 05:00

インドネシアからの麻薬密輸を企て、死刑判決を受けたミュラン・スクマラン死刑囚(右)とアンドリュー・チャン死刑囚=2011年8月、バリ刑務所(AP)

インドネシアからの麻薬密輸を企て、死刑判決を受けたミュラン・スクマラン死刑囚(右)とアンドリュー・チャン死刑囚=2011年8月、バリ刑務所(AP)【拡大】

 先月上旬、2人がインドネシアのジョコ・ウィドド大統領と最高裁長官宛てに出していた減刑嘆願書が却下されたことで死刑執行の時期が迫っていることが分かったことから、オーストラリア側はインドネシアに対する圧力を増していた。

 なかでも率直な物言いでしばしば物議を醸してきたアボット首相は「死刑なんて吐き気がしそう」と発言。さらに04年のスマトラ沖大地震でインドネシア・アチェを中心に甚大な津波被害が出た際にオーストラリアが支援したことを挙げ「津波の時の支援を忘れてはならない」などと発言した。

 これに対し、インドネシア側は、刑の執行は国内法に従って行われるとして2人をバリ島から銃殺刑が行われるジャワ島の刑務所へと移送する準備を開始。一方、援助を忘れたのかと言われたことに怒ったインドネシア国民が各地で「支援金をアボット首相に返す」と言って募金活動まで始めた。

 さすがにオーストラリア側も言い過ぎたと思ったのか、ビショップ外相が、首相にはインドネシアを脅すようなつもりはなかったと、弁明した。

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