日銀は23日、1月20、21日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。物価上昇率2%の達成時期について、3人の政策委員が2015年度を中心とする期間での達成は難しいとして、懐疑的な見方を示していたことが分かった。
日銀はこのときの会合で15年度の物価上昇率見通しを1.0%に下方修正したが、15年度を中心とする期間に物価上昇率2%を達成する目標は据え置いた。
議事要旨によると、ある委員は、輸入製品の価格を押し上げる円安にもかかわらず、物価上昇率が0%台前半にすぎないことを踏まえ「先行き2%を持続的に実現することは難しい」と指摘。別の委員は原油安や中長期的な物価上昇への期待が弱まっているため「2%に近づくにとどまる」と述べた。また、複数の委員が大量の国債買い入れの持続可能性に懸念を示した。