日欧ＥＰＡ、年内合意に暗雲　鉄道など機材調達に隔たり (2/2ページ)

　ＥＵは国や公共機関による物品購入や工事の発注といった政府調達で、自らは８０％以上の調達を域外に開放しているのに、日本は３０％未満しか開いていないと批判。ＥＵは国だけでなく、地方自治体が関わる調達の市場開放も求めている。日本はＥＵが問題視する鉄道分野などの機材調達は、「民間企業が手掛けるもの」として抵抗している。

　このほか、ＥＵは農産品のブランドを保護する「地理的表示」でも、対象産地や品目の拡大を日本に求めており、「合意は来年末までずれ込む可能性もある」（交渉筋）との悲観論も聞かれる。