第189通常国会が26日、召集され、第3次安倍晋三政権として初めての本格的な論戦が始まった。政府・与党は経済再生や地方創生対策を盛り込んだ平成26年度補正予算案と27年度予算案の早期成立を目指す。後半国会は集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案の整備が焦点だが、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件を踏まえ、政府の危機管理のあり方も論点となりそうだ。
会期は6月24日までの150日間。参院本会議場では天皇陛下をお迎えして開会式を行った。その後、麻生太郎財務相が衆参両院で財政演説を行う。
首相は26日昼の自民党代議士会で「予算の早期成立を目指し、日本人の命と平和な暮らしを守るための安全保障法制も整理しなければならない。緊張感を持って成果を出していく改革断行国会にしていきたい」と訴えた。
民主党の岡田克也代表は同党代議士会で「対案を示し、全員野球でしっかり頑張りたい」と語った。
一方、自民、民主両党の国対委員長は26日午前、国会内で会談し、首相、官房長官、外相の審議出席について、イスラム国の事件の推移に応じ柔軟に対応することで大筋合意した。