勢いを持続している自民党も、沖縄では逆風が吹いている。平成24年の前回衆院選では4選挙区のうち3選挙区で勝利したが、今回は最大でも2選挙区で、選挙区でだれも当選しない最悪の事態もありうる。
沖縄では11月に県知事選が行われたばかり。自民党が推薦した仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事が、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設反対を訴えた翁長雄志(おなが・たけし)氏に敗れた。自民党は知事選の影響を引きずっているといえそうだ。
北海道では前回、公明党が議席を獲得した10区を含め、全12選挙区を与党が独占した。民主党は今回、北海道で政治団体「新党大地」と共闘していることもあり、自民と民主が3選挙区で接戦を演じている。「民主王国」といわれる愛知は、13選挙区のうち複数区で自民と民主がしのぎを削る展開となっている。
4選挙区ある岩手は、生活の党の小沢一郎代表の影響力に陰りがみられるとはいえ、自民党は最大でも2議席の獲得にとどまる見通しだ。
自民党は8日夜の選対幹部会議で、沖縄をはじめ、北海道、岩手などを重点区としてテコ入れする方針を確認した。