雁江区農業局の李堂貴副局長は、一度参加した研修生は、再び研修に参加できず、実情と合わないと指摘する。「劉樹文さんのケースが良い例。劉さんは技術研修を受けたがっているが、許可されない」という。
だが、その研修生がなかなか集まらない。「毎年、募集を行うが、いくつもの村をまわって50人集めるのがやっと」と話す肖校長は、研修生の条件に女性が18~50歳、男性が18~60歳という年齢制限があると説明する。若者はみな出稼ぎに行ってしまい、働いているのは60歳以上となっているのが実情だ。
江西省の農業技術普及総合サービスステーションの幹部は「一部の地方では、食事やお茶代や給付金を出すなど金を使って研修に来てもらっている」と打ち明ける。そして「農民の多くは、給付金を受け取りたいために研修を受けている。その効果は推して知るべしだ」と嘆く。
◆施設老朽化も指摘
地方の現場担当者は、研修生不足の他にも、研修施設の老朽化などの問題を指摘する。そして、研修が効果を上げるためには、農村の実情に合わせることが大事だとし、特に出稼ぎから戻った農民や、起業を目指す大学生、大規模農家、生産組合のリーダーたちに重点的に研修を行うべきだと語る。また、年齢や受講回数制限の緩和や資金面でのサポートも必要だと提言している。(経済参考報=中国新聞社)