2014.9.6 07:04
先月20日、中国煤炭工業協会は中国経済の真実をよく表した数字を公表した。今年1月から7月までの全国の石炭生産量と販売量は前年同期比でそれぞれ1・45%と1・54%の減となったという。つまり、両方ともがマイナス成長となったということである。
李克強首相が地方政府のトップを務めた時代、統計局が上げてきた成長率などの経済数字を信じず、もっぱらエネルギー消費量や物流量が伸びているかどうかを見て本当の成長率を判断していたというエピソードがある。
この物差しからすれば、今年上半期の中国経済の成長率は決して政府公表の「7・4%増」ではなく、実質上のマイナス成長となっている可能性がある。中国エネルギー産業の主力である火力発電を支えているのは石炭であり、その生産と販売がマイナスとなっていれば、この国の経済が依然、成長しているとはとても思えないからである。