◆AECへ投資歓迎
--ASEAN統合を進めるうえで、日本政府に対しては、何を期待するか
「日本はASEANにとって最も積極的なパートナー。日本の役割と支援はASEAN加盟国間の発展の格差を縮め、新たな経済発展に向けた機会を提供してきた。安倍晋三首相が就任後1年で加盟国を全て訪問したことは日本のこの地域に対する姿勢をよく示している。ASEAN地域のさらなる統合に向け、われわれはより親密に協力していかねばならない。タイが日本との協力を進めるにあたって重視している分野は、地域の連結性向上、加盟国間の格差是正、人材開発だ。地域の連結性を高めることはASEANと日本の双方にとって有益だ。ASEANはアジアと他の地域を結ぶ重要なリンクだからだ。この計画を実現させるためには、陸、海、空を包括的に捉えた連結性が必要だ。(ミャンマーの)ダウェイ深海港開発計画をはじめ、タイは日本や他のASEAN各国のサポートも必要としている。ASEANと日本は、官民パートナーシップやASEANインフラ基金のような基金を設立するなど、資金調達の努力をしなければならない」
--日本からの投資で今後期待する分野は
「特にAECのダイナミズムに資するような投資を歓迎する。タイが重視しているのは、経済成長と地域の連結性を促進するような投資。経済回廊の開発、インド洋と太平洋をつなぐことは、日ASEAN双方の経済発展にとって重要だ。さらにイノベーション技術、都市開発、環境テクノロジー、そして気候変動といった将来の成長にとって不可欠な分野への投資も重視している」