【太陽の昇る国へ】自公ねじれ政権が招く日本の危機 (2/3ページ)

2013.10.25 05:00

 --首相は今国会を「成長戦略実行国会」と位置づけるなど、当面、経済再生を優先する姿勢を示しています

 もちろん、経済再生は大事です。来年4月からの消費税率引き上げを決断した首相としては、景気への悪影響を抑えるためにも、賃金上昇と雇用拡大を図りたい考えでしょう。

 --政府は経済界に賃上げを要請しています

 これは、一見、よい事のように思えるかもしれませんが、従業員の賃金を上げるか否かは企業の裁量であり、政府が口出しするというのは、いささか行きすぎではないでしょうか。政府が注力すべきは、企業が賃上げに踏み切れる経済環境をつくるべく、有効な政策を打つことに尽きると思います。

 日本社会では「お上」の意識が根強いせいか、国が民間活動に過度に介入する、あるいは国が国民の面倒をみるといった社会主義的な考え方と親和性が高いように思います。しかし、これと決別しない限り、さらなる発展は望めないというのが私たちの基本的なスタンスでもあります。

 --共産党は大企業の内部留保を一部崩し、賃上げするよう訴えています

 共産党の立場は、「企業がためこんでいる内部留保を吐き出せ」ということだと思いますが、その思想の背景には、富める者への反感が透けて見えます。大企業や富裕層への課税強化などの政策が、一部有権者の共感を呼ぶところもあるのでしょうが、私たちとしては、思想戦を仕掛けていかなければならないと考えています。

 明るい展望が開けなければ、企業も投資や賃上げは決断できないはずです。「日本の繁栄は揺るがない」という未来への確信が持てるような成長戦略こそが重要なのです。

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