ホテルに投資するジャパン・ホテル・リート投資法人は3日間で7.2%上昇。SMBC日興証券の鳥井裕史シニアアナリストによると「中長期的に空室率改善や宿泊単価の上昇が見込まれ、先取りした買いが入った」。個別株でも帝国ホテルの株価は3日間で6割超上昇した。
REITはアベノミクスで不動産価格の上昇観測が高まり、昨秋から堅調な値動きが続いた。日銀が大規模な金融緩和でREITなどの資産購入を増やすという期待が高まり、3月下旬には指数が1700を上回る場面も。その後は高値への警戒感のほか、株価の乱高下もあってさえない値動きとなっていたが、五輪効果で復調の兆しが出てきた。
デフレ脱却を目指す安倍政権にとって、不動産など資産価格を上昇基調に乗せるのは重要課題。REITの値動きは、アベノミクスの成否を判断する指標の一つとしても注目されそうだ。