6月中旬に入り、百貨店など流通各社のボーナス商戦が本格化してきた。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」による効果で、大手企業のボーナス平均額は上積みが期待されており、旺盛な消費を当て込み、閉店セールや新規オープンをこの時期に展開するなど、大がかりな販促策を展開している。
「閉店売りつくし」と書かれたPOP広告が掲げられているフロアは、平日にもかかわらず女性客らでごったがえす。建て替えのために30日に閉店する松坂屋銀座店(東京都中央区)の閉店セールは連日、開店前から行列ができ、宝飾品や美術品など高額品が次々と売れていく。
閉店セールは一般的に、閉店日の1~2カ月前から始まるが、同店が仕掛けたのは、4月3日の本格実施から約3カ月間というロングランセール。これが奏功。4~5月の同店売上高は前年同月比で2倍を大きく上回る勢いが続いている。