粗悪な食用油、バイオ燃料に再利用 莫大な経済効果、大気汚染も改善 (2/4ページ)

2013.4.1 08:00

 中国石油化工(SINOPEC)の子会社、石家庄煉化の劉暁欣副総経理によると、バイオディーゼルの精製に使われる廃油に高い品質は求められない。このため、健康に害を与えるとして問題となっている「地溝油」でも十分原料として通用するのだという。

 「中国には資源となりうる廃油が現在1000万トン近くあるとみられ、それらをバイオディーゼルに使用すれば、莫大(ばくだい)な経済効果が生まれるだろう」(劉副総経理)。

 しかもバイオディーゼルは「ディーゼル車の排ガスの汚染物質、特にPM2.5の排出を抑える効果が高い」(杜主任)。バイオディーゼルが普及すれば、「地溝油」の食用油への再利用を減らせるだけでなく、経済効果を生み出し、さらに大気汚染も改善できる。

 そうしたメリットに目をつけた石家庄煉化は、廃食用油を使いバイオディーゼルを精製する技術を独自開発、国内外で30余りの特許を取得したという。

バイオディーゼルへの活用はいまだ全面的な商業化には至っていない

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