「地溝油(廃食用油など各種粗悪食用油の総称)はそのまま口にすれば人体に有害だが、精製してバイオディーゼル燃料として使えば、大気汚染を緩和する優れたクリーンエネルギーとなる」。中国石化石油化工科学研究院の杜沢学主任は「地溝油」の可能性についてこう語った。新華社が報じた。
バイオディーゼルとは、動物由来または植物由来の油脂とメタノールを反応させ精製するディーゼルエンジン用の燃料。杜主任によると「地溝油」がこのバイオディーゼルの原料になるという。
「1000万トン近く存在」
食用油脂が慢性的に不足する中国が、欧米諸国のように大豆油や菜種油などの食用油をバイオディーゼルに使うことはできない。ただ、食用油は製造や消費の過程で酸化油や「地溝油」などの廃油が大量に発生する。そこで、バイオディーゼルの原料としてこの「地溝油」が注目を浴びるようになったのだ。