東京株、半月ぶり1万6000円台回復 円安進行を好感

 
1万6000円台を回復した日経平均株価を示すボード=12日午前、東京・東新橋

 12日の東京市場は、前日の欧米株式市場の上昇を引き継いだほか、政府の経済対策への期待感が続いたことで株高と円安が進んだ。日経平均株価は大幅続伸し、終値は前日比386円83銭高の1万6095円65銭と、英国の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱が決まった前日の6月23日以来約半月ぶりに1万6000円台を回復した。円相場は一時1ドル=103円63銭まで下落し、前日比1円70銭程度円安ドル高に振れる場面があった。

 平均株価の前日比での上げ幅は一時528円に達した。これまで売り込まれていた金融株や円安が業績面で追い風になる輸出関連株などの値上がりが目立った。今週に入ってからの2営業日で計988円上昇した。

 東証1部の売買代金は2兆7742億円、売買高は約26億株で、英国のEU離脱が決まった6月24日以来の大きさとなった。

 平均株価の大幅上昇で、投資家がリスクを取る姿勢が回復すると、比較的安全とされる円が売られた。東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=103円63銭まで円安ドル高が進んだ。

 英国でメイ内相が次期首相に就任すると決まったことも、欧州情勢が安定に向かうとの見方から投資家の安心感を誘った。