麻生財務相が「今週は市場に落ち着き」 英EU離脱決定後

 

 麻生太郎財務相は28日の閣議後の記者会見で、英国の欧州連合(EU)離脱が決まり、金融市場が混乱したことについて、「今週に入り落ち着きを取り戻している」との見方を示した。

 英国民投票で離脱派が勝利した24日、円相場は一時1ドル=99円台まで急伸したが、その後すぐに100円台を回復。夜にはG7の財務相・中央銀行総裁は声明を出し、「必要な対応をした」(麻生氏)。

 麻生氏は「(国民投票後に)一番最初に開いた日本のマーケットで、変動幅が非常に大きかった」としつつ「ロンドンはそれほど大きな変動はなかった」と指摘。「英国からポンド買い支えの協調介入の要請もなく、最悪を想定してかかるが、それに比べれば安定していると思う」と語った。

 とはいえ「為替市場では神経質な動きがみられた」のは事実。「こうした動きが継続しないよう、日銀やG7(先進7カ国)と連携をしながら、世界経済の成長と為替を含む市場の安定に万全を期す」と話した。