内閣府が16日に発表した2015年7~9月期の国内総生産(GDP)の速報によると、年率換算で実質成長率は0.8%減、名目成長率は0.1%増となった。4~6月期に続き、2期連続の実質マイナス成長であり、民間設備投資の失速が大きく響いた。実質マイナス成長に終わった昨年度の消費増税ショックを引きずる日本経済に、チャイナリスクが追い討ちをかけた。
アベノミクスは効力を失ったのだろうか。甘利明(あまり・あきら)経済財政相はマイナス成長の主因は在庫投資の減少によるとし、企業収益の改善を背景に今後も景気は緩やかな回復基調が続くとみる。「賃上げの継続により所得環境が改善し、個人消費は持ち直していく」「設備投資も増加していく」「10~12月期はプラスに転じると思う」と甘利氏は楽観する。