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二足歩行や木登り…進化定説覆す 初期ヒト属新種、道具も使用か (1/3ページ)

2015.10.9 00:00

南アフリカの洞窟で発見されたホモ・ナレディの化石について説明を受けるシリル・ラマポーザ副大統領(左)=2015年9月10日、南アフリカ・マガリースバーグ(AP)

南アフリカの洞窟で発見されたホモ・ナレディの化石について説明を受けるシリル・ラマポーザ副大統領(左)=2015年9月10日、南アフリカ・マガリースバーグ(AP)【拡大】

  • ホモ・ナレディの手と足の化石。調査の結果、直立歩行や木登り、さらには道具を使うのに適していたという=2015年10月6日、南アフリカ・ヨハネスブルク(ロイター)

 南アフリカのヨハネスブルク郊外にある洞窟で先月、発見された約200万年前の初期ヒト(ホモ)属の新種「ホモ・ナレディ」が、直立で二足歩行したり、木に登ったり、道具を使ったりといった多様な能力を持っていたことが8日までに、2件の研究結果で判明した。研究者たちは、直立歩行と木登りの両方に適合しているホモ・ナレディは、類人猿とヒト属両方の特徴を併せ持つという興味深い存在であり、類人猿からヒトへという人類の進化の過程が一直線だったという従来の考え方が覆る可能性があるとみている。

 英米チームが発表

 英BBC放送(電子版)やフランス通信(AFP)、ロイター通信などによると、2つの研究結果は、英ケント大学の自然人類学者、トレーシー・キベル博士率いる研究チームと、米自然史博物館のスタッフで、米ニューヨーク市立大学リーマン校のウィリアム・ハーコート・スミス人類学部准教授率いる研究チームによるもの。両者は研究論文を6日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。

 ホモ・ナレディの骨の化石は、南アのウイットウオーターズランド大学などの研究者グループが、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産「人類のゆりかご」(人類化石遺跡群)内の地下にある「ライジングスター洞窟」で2013年以降、15体分計1550個を発見。そうした経緯を9月10日に発表したばかり。

手足に現代人の特徴

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