南アフリカのヨハネスブルク郊外にある洞窟でヒト(ホモ)属の新種の化石15体分を発見したと、南アのウィットウォーターズランド大学などの研究者グループが10日発表した。「ホモ・ナレディ」と名付けられた新種は、脳の大きさなどからヒト属としては最古のものとみられるが、発見状況から死者を埋葬する習慣があったと推測している。現生人類のホモ・サピエンスだけにしかみられないと考えられていた埋葬の習慣を持つヒト属の存在は、人類の起源や進化の過程を解明する歴史的な発見として大きな注目を集めている。
生存年代は不明
「今日、われわれは人類の過去を掘り起こした。われわれは例外ではなかった。死者を埋葬できるのは、われわれだけではなかったのだ」
南アのシリル・ラマフォサ副大統領(62)は10日、発見場所近くで開いた記者会見でこう驚嘆した。
新種発見の研究論文は、英科学誌「イー・ライフ」と米ネイチャー誌「ナショナル・ジオグラフィック」に掲載された。