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【口永良部島噴火】横揺れ・轟音「逃げるのに精いっぱい」 (1/4ページ)

2015.5.30 07:00

島中心部の新岳が噴火し、火砕流が海岸まで流れ込んだ口永良部(くちのえらぶ)島。手前は島民を避難させるために本村港に入港する「フェリー太陽」=2015年5月29日午後、鹿児島県(本社チャーターヘリから、鈴木健児撮影)

島中心部の新岳が噴火し、火砕流が海岸まで流れ込んだ口永良部(くちのえらぶ)島。手前は島民を避難させるために本村港に入港する「フェリー太陽」=2015年5月29日午後、鹿児島県(本社チャーターヘリから、鈴木健児撮影)【拡大】

 突然の爆音とともに立ち上った噴煙は島の上空をまたたく間に覆い、火砕流は斜面を下って海岸まで達した。29日、鹿児島県屋久島町の口永良部(くちのえらぶ)島で発生した爆発的噴火。住民らは着の身着のままで避難所に駆け込み、船やヘリコプターで島を離れた。「避難生活は長引くのか」。屋久島に着いた住民の表情には不安や疲労の色が浮かんだ。

 体操着にスリッパ姿

 「最初は地震の横揺れかと思ったら、ゴーッと音がして。すごく怖かった」

 噴火は午前10時前。金岳(かながたけ)小・中学校に通う中学2年の二神遼君(14)は数学の中間テストの真っ最中だった。4月に避難訓練があったばかり。心の準備はできていた。でも「逃げるのに精いっぱいだった」。

 校舎そばには教諭らがすぐに避難できるよう、事前にマイカーを横付けしていた。小学生10人、中学生6人は赤いヘルメットをかぶり、車に走った。体操着にスリッパ姿で、まさに着の身着のまま。その間、噴火からわずか2分だった。

町営の「フェリー太陽」で島外に避難

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